ボーソー油脂 工場見学&学習会 報告

6月19日(水)、いいお天気に恵まれた少し蒸し暑い中、事務局と委員合わせて5名で、平塚にあるボーソー油脂株式会社の関連会社、クミアイ油脂株式会社を訪問しました。玄米からわずか0.3%しかとれない希少な国産米ぬかの油を活かした石けんを作られています。
ボーソー油脂について
●こめ油で創業し、今年で77年目に!
●社名の”ボーソー”は千葉の“房総”半島由来だそう。
●クミアイ油脂では、千葉県にあるボーソー油脂の工場からの廃棄物をアップサイクルして、脂肪酸や石けんなどを製造しています。
●新潟県長岡市の米どころや、埼玉県日高市、鹿児島などに拠点をおいていて、酸化しないようすぐ搾れるようにしています。
せっけんと作り方について
・界面活性剤の仲間です。
脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム⇒石けんは、この2種類をさし、それ以外は合成洗剤になります。
・ボーソー油脂では、中和法という脂肪酸(分解した油)にアルカリを加えた石けんの作り方で製造しています。製造に時間がかかるけん化法に比べて、低コストで早く作れます。
・米ぬか石けんの特徴として、脂肪酸組成のバランスが良いため、洗浄力・溶けやすさのバランスも良く、生分解性がよいので環境に優しいです。


★収支イメージとして、玄米100tを精米して白米90t、こめ糠が10t、こめ原油1.8tからこめ油が1.35t、コピー機のトナーや和ろうそくにも使われるライスワックスが30kg、石けんの原料になる米ぬか脂肪酸が300kgとれるそうです。
工場の中を見学しました!


2千リットルのタンクで、500MLの米ぬか液体石けんの場合、4,600本ほど作れるそうです。


【委員の感想】
・米ぬかから取れる油を、石けんだけでなくインクや肥料などに余すことなく利用しているその技術が素晴らしいです。
・30年以上工場で石けんを生産している方から「タンクや作業着のひどい油汚れは結局石けんが一番よく落ちる」と聞くと、石けんの洗浄力がより信じられると感じました。
暮らしを考える委員会ニュースより