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お米の学習と生産者交流会~秋田大潟村・山田隆介さんを迎えて~

秋田県大潟村山田さん

9/5(火)商品センターに山田隆介さんをお迎えしてお米の学習会が開かれ、組合員と職員11名が参加しました。大潟村での種蒔きから収穫までの詳しいお話が聞けて、米作りへの理解を深めることができました。

山田隆介さん(ライスランド大潟)紹介

ナチュラルコープは1990年に大潟村、山田さんのあきたこまちを「産地精米」直送米として初めて導入しました。山田さんご一家とは33年間の長いお付き合いです。

2017年にナチュラルコープがネオニコチノイド系農薬削減の取り組みを始めた際には、「うちは20年前から除草剤1回だけの栽培なのでネオニコ農薬の心配はないよ!」とはっきり言われました。

山田さんは八郎湖の水質改善のために推奨されている「無代かき栽培」にも取り組んでおられます。

無代かき栽培とは?

田植え前に行われる代かきの代わりに、乾いた土を細かくしてから必要な分だけ水を入れ、その後田植えをする方法です。
一般的に行われる代かきは、田植え前に水を入れ、機械により土壌を撹拌し泥状にします。その後泥水を抜いて田植えをしますが、大量の肥料を含んだ泥水が八郎湖に流れ込むことで八郎湖の富栄養化など、水質悪化の原因になっています。
無代かき栽培では田植え前に泥水を排水しないので八郎湖の水質を改善できます。

猛暑の中での米作り

まずは今年の猛暑について「今年の夏は天気が良く、大潟村でも35度~36度の最高気温が続きました。8月の管理をどうしたかがお米の出来に影響してきます。暑さ対策は行ってきましたが、この暑さに太刀打ちできたのかは、収穫してみてわかると思います。」と山田さん。

次に大潟村「あきたこまち」はどのように栽培されているのかを、栽培暦をもとに詳しくご説明頂きました。収穫までには水の管理など、デリケートな作業や判断が必要とされることが良くわかりました。

質疑応答

Q 病害虫に対する防除はどのようにしていますか

A 圃場では農薬は一切使わず、その代わりに苗の間隔を37㎝と広く開けて、風通しや日当たりをよくして細菌や虫の被害を防いでいます。

 使用しているのは育苗期間に使う安全性の高い殺菌、消毒剤と、田植え後2週間ごろの除草剤一回のみです。(除草のために人手を確保することは難しいです。)

Q 肥料は何を使いますか?

A 元肥(もとごえ)は有機肥料(鶏糞系)を使っています。穂肥(ほごえ、穂が出るときに必要な肥料)は散布のタイミングが難しく、有機肥料では安定性に欠けるのでピンポイントで効く化学肥料を使います。

秋田県大潟村山田さん(ライスランド大潟)の生産者情報はこちらからご覧いただけます