あしかり郷 瀬戸屋敷で味噌について学び、味わってきました!

足柄上郡開成町にある江戸時代、この地の名主をつとめた瀬戸家の屋敷であった古民家瀬戸屋敷にて、
加藤兵太郎商店七代目社長 加藤篤さんをお迎えして味噌学習会を行いました。
加藤兵太郎商店のお味噌を使った夏に美味しい味噌料理の試食もご用意しました。

若き七代目社長加藤篤さんの自己紹介から始まり、加藤兵太郎商店について、味噌の魅力、味噌業界の現状など色々な角度からお話いただきました。
味噌の魅力
①健康効果
- がんのリスクを下げる・・・毎日の味噌汁が胃がん・乳がんの予防に。死亡率が低くなる。
- 生活習慣病のリスクを下げる・・・脳卒中・認知症・心臓疾患などの発症を低下させる
- 血圧を下げる成分が含まれていて、高血圧予防に役立つ
※同じ食塩量でも、みそ汁から摂取した塩分の30%は血圧の上昇に関与しないことがわかっている。野菜などの具が沢山入ったみそ汁はカリウムが多く、特に有効と言われている。
➁種類の豊富さ
<味噌の違いを生む要素>
- 麹原料→米みそ 一般的
- 麦みそ 主に九州地方
- 大豆みそ 八丁味噌
発酵期間→期間が長いほど味噌らしい香りが強くなり、クセが出てきて、味が濃くなる。
麹の分量→麹の分量が多いと甘く、少ないと大豆の旨味が強い。
塩分濃度→12%を中心に少ないと甘く、多いと塩辛い。 市場は~10%
地方によって色・味わい等多様な味噌があるので、試して楽しんでください。
味噌業界の現状
味噌業界の出荷量は2000年~のデータでは、右肩下がりで非常に厳しい状況。
人口減少やジャンクフードを好む現代の食習慣などによるものですが、味噌の魅力が失われたわけではない。
味噌ほど便利かつ健康に寄与する食材は多くないので、味噌・味噌汁の魅力を伝えていきたい。
味噌業界での生き残りかた
味噌業界は、薄利多売の大手orブランド力のある零細企業の二極化となっている。
加藤兵太郎商店では、農業法人(株)なんかいファームを子会社化して、地元でお米・大豆などを栽培して原料を一部自分たちで作り、国産大豆・米にこだわり、ブランドロゴやパッケージを刷新して、新しい顧客を獲得し、売上を伸ばしている。
これからは、生産だけでなく、加工・流通・販売まで主体的に関わることを目指す。
加藤兵太郎商店について
小田原市扇町で175年続く味噌蔵を所有しています。
味噌、味噌関連加工品を販売しています。
発酵・熟成を木桶で行う昔ながらの作り方が特徴です。
小田原駅近くに味噌ラーメン専門店「麺屋加藤兵太郎商店」をオープンし、今は冷し味噌ラーメンが人気なのだとか★
夏に美味しい!味噌料理を試食しました

①「糀つぶ」冷や汁きゅうり・オクラ・モロヘイヤ・とうふが入り栄養たっぷり!
②「赤みそ」みそおにぎり
③「梅みそ」スティックきゅうり
参加者の感想

・大きな木桶での製法など、味噌の世界はなかなか奥が深い! 味噌は日本の伝統食でもあり、健康のためにも美味しく活用したいものです。
・味噌、味噌業界のことも興味深かった。保存についても参考になった。防災リュックにも味噌を用意したい。
・木桶で丁寧に作っているこだわりの味噌(国産大豆・国産米)ということがわかった。冷や汁がとても美味しかったので、家でも作ります。
・日本の伝統食味噌の効果がよくわかった。瀬戸屋敷も来たかったので、一石二鳥、来てよかった。試食も美味しかった。
・人柄や力強さで人を引き付ける魅力がある若き七代目頑張ってください。パルミジャーノ風の新商品期待しています!
学習会を終えて…素敵な古民家で、味噌の魅力や保存方法等と、加藤兵太郎商店のこだわりがよくわかり、とても良い学習会でした。18名と多くのご参加ありがとうございました!
食いしん坊通信Vol.63 2025.8.25 商品委員会より

