食べる・学ぶ・作る

ニューライスター粉石けん中村商店さんをお招きしての学習会を行いました

   中村商店さんはもともとはお米を扱うお米屋さん、金沢区にあります。株式会社コスモの菊池さんとお見えになりました。コスモさん(関連会社)は合成界面活性剤を使わない化粧品を取り扱っている会社です。中村さんは昭和40年代有吉佐和子さんの「複合汚染」を読んだことをきっかけに石けん運動を始め、取り扱うお米も有機米に切り替えていかれたそうです。

中村商店

*「なぜ石けんなのか」*

    昭和30年代の高度経済成長期に石油製品が多く造られるようになり、石油の副産物として合成洗剤(合成界面活性剤)がつくられました。この合成洗剤はどのようなものにも吸着しやすいという性質があります。吸着しやすいために落とすことが難しいのです。環境に悪いだけではなく、皮膚、洗濯した衣服に残留するということです。手袋をしないで食器洗いをした場合皮膚に残り、皮膚の表面を傷め、それが継続していきます。

    掃除機での埃の7割は繊維のクズで衣類からでたものです。合成界面活性剤が繊維を傷めるために繊維クズをだします。

  石けんの界面活性剤は水で洗うと石けんカスになり、流れていきます。この石けんカスになることにより、界面活性剤でなくなるということですから重要なポイントと言えます。また、石けんの方がより洗浄力があります。界面活性作用がなくなるので肌の弱い方、赤ちゃんに安心して使えます。

合成洗剤はすすいでも合成界面活性剤が衣類や肌に残留し、界面活性作用が持続するので、肌への懸念があります。

**『石けんとは』

カリ石けん素地、純石けん分(〇%脂肪酸カリウム・液体の石けん)、純石けん分(〇%脂肪酸ナトリウム・固形・粉状の石けん)と表記のあるもの。商品名に「ハンドソープ」とソープと使っていても石けんではない商品も多くあります。

品名には「洗濯用石けん」や「台所用石けん」と表記されており、合成洗剤は「洗濯用合成洗剤」「台所用合成洗剤」と表記されています。

脂肪酸は油脂の事で米油、オリーブの油脂はオレイン酸の割合が70~80%と高く、洗浄力が高くなります。

『ニューライスター粉石けん』は米糠からとれた油が原料です。

  *石けん洗剤お洗濯のポイント*

♡粉石けんの場合ー適正量は泡立ちで判断します。まんべんなく泡が立っている状態がめやす。

♡良く溶かすー粉石けんの場合、水温が15℃~20℃であればとけるので低水温時にはお風呂の残り湯を使うと効果的です。

♡洗濯物は洗濯機の容量の7~8割程度ですすぎをしっかりとしましょう。すすぎをしっかりしないと石けんカスが衣類に付着してしまいます。

♡脱水後は早めに干しましょう。できるだけ早く風通しの良いところで干すとにおいの防止になります。

♡ドラム式の場合、粉石けんは注意が必要なので洗濯機の説明書に従ってください。液体石けんはそのまま、または水で薄めて入れてください。少ない水で洗うため石けんの入れすぎ、洗濯物の入れすぎに注意下ください。

♡洗濯用液体石けんは溶かす手間はないものの粉石けんに比べて洗浄力が弱いため、水に溶けやすい過炭酸ナトリウムやセキス炭酸などど併用することで洗浄力があがります。

♡汗など、水だけで落ちるものは予め水で洗うと石けんの量が減らせます。

♡袖、襟、シミは固形石けん、液体石けんをつけてブラシなどでこすってつけ置きしておくと汚れが落ちやすくなります。

♡石けんはカビが生えません。石けんカスもカビません。石けんを使っていてカビが生えるのはすすぎ残しがあり、体の老廃物が残り、洗濯槽の裏に付着するためです。きれいにすすいでいれば大丈夫です。

合成洗剤はカビが沢山生えます。

合成洗剤は原料臭があります。香料や消臭成分は原料臭をなくすために使っています。

*シャンプーに石けんを使うポイント*

    髪を洗ってすすぐ前に石けんを手でよく落としましょう。(髪の泡をしぼりとる)その後よく流すときしみにくくなります。石けんでアルカリ性になったものを中性から酸性になるまでながすのがコツです。キューティクルが閉じてきしまなくなります。

                                                                         

**学習会前に委員が使ってみました**                

   ★少し手間はかかりますが、石けんの粉をぬるま湯で溶かしてから、洗濯機を回して洗いました。洗いあがりはふんわりとやわらかくなりました。

食器洗いにも使用してみました。ぬらしたスポンジにティースプーン1杯程度の量を取り、泡立てると、泡の保ちがよくて途中で石けんを足す回数が少なく済みました。台所のシンクのくすみも、泡立ちの良さできれいに落ちて気持ちがよいです。

★洗濯物の匂いに敏感な方ですが、洗いたても干したてもほんのり炊きたてのごはんを思わせるようないい香りがします。また粉状ではありますが水溶けもよく、汚れを落とす洗浄力も高い上に3kgも入っていて税込935円は驚異的なハイコスパ商品ですので、この機会に多くの組合員さんにも使っていただきたい逸品です!

★洗濯に使いました。洗い終わり後の匂いが自然由来、自然系でした。

 ★グリル、換気扇、風呂場のタイル等きれいになり驚きました。

 ★スニーカーを洗ってみました。60℃くらいのお湯でよく泡立てて酸素系漂白剤を混ぜて1時間程置くと綺麗になりました。

 ★優しい感じでした、ジュースの汚れが落ちました。泡が長持ちします。

 ★ぬるま湯で溶かして泡立てて使いました。仕上がりが柔らかでした。

≪感想≫

石けんや石けんカスからはカビは生えないとのお話しがとても印象に残りました。

洗う量を詰め込み過ぎない、すすぎをよく行うことで、防ぐことは出来るそうです。 合成洗剤の「一回すすぎでOK」の理由が「いくらすすいでも落ちないから」というのが恐ろしくなった。 衣類用洗剤や合成ボディソープやシャンプーでは合成界面活性剤が皮膚に残り続け、肌荒れを起こすのは明らかなことが印象的でした。

☆中村商店さんとコスモさん どうもありがとうございました☆

くらしを考える委員会ニュース №8 2024年 5月20日発行 より