食べる・学ぶ・作る

全二回!「猿島のmyわかめを育てよう」報告

「猿島わかめ」や「鮮魚BOX」などでお馴染みの佳栄丸の栗山さんに、わかめの養殖について教えていただき、実際に自分たちでわかめの種付け刈り取りの体験をさせて頂きました!

第一回目 わかめ種付け体験2024年12月1日(日)ワカメの赤ちゃんを植え付ける!

佳栄丸猿島のmyわかめを育てよう

先ずは、3㎝ほどのワカメの赤ちゃんをロープに差し込みます。栗山さんがお手本を見せながら、たくさんのことを教えてくださいました!

ワカメは、受精後180日・さらに海水温が23℃以上なると、生きることができませんので、ここにあるのは受精後60日目の赤ちゃん達です。
ワカメの旬は冬場3月くらいまでです。

ワカメの赤ちゃんをロープに差し込む間隔はだいたい40㎝。この間隔はワカメを養殖する地域によって差があり、間隔を空けた方がワカメの成長は早いのです。ワカメは海の栄養によってのみ成長するので、あまり栄養が無い地域は間隔を広めに、栄養豊富な地域は間隔を狭くしてもたくさんのワカメを収穫出来ます。東京湾のここの海は、栄養が豊富な方だそうです。

ワカメが育っていく途中で魚に食べられてしまうことが多々あるので、その予防のために透明なテープもロープに差し込みます。少し匂いがしますが、この匂いが魚除けになるそうです。クロダイやアイゴからの食害を防いでくれたのち、テープは最終的には海にとけて無くなります。

佳栄丸猿島のmyわかめを育てよう

栗山さんにやり方を教わったとおりに、自分たちもロープにワカメの赤ちゃんを差し込みました。

このロープは船で海に運び深さは10mより上の光が届くところに固定します。その後2〜3ヶ月で大きくなりわかめを収穫することができます。

受精後30日のワカメの赤ちゃんを観察

佳栄丸猿島のmyわかめを育てよう

栗山さんのお父さんがロープを海中に固定してくださっている間、私達は栗山さんから、今日の「受精後60日のワカメ」から30日遡った「受精後30日のワカメ」を200倍の顕微鏡で見せて頂きました。栗山さんが交配させて作ったさらに赤ちゃんのワカメです。

フリー配偶体を使ったワカメの養殖事業

さらにまた30日遡って受精時のお話しです。

栗山さんは顕微鏡を置く机をアルコールで消毒したり、煮沸したミキサーを使ったりと、雑菌が入らないように「企業努力」してから試験管に入れた「フリー配偶体」を見せて下さいました。

ワカメは11月から4月ころまでは一般的によく知られるワカメの形で生活していますが、5月から10月頃にかけての暖かい時期は、肉眼では確認できないほど微少な「配偶体」と呼ばれる状態で通常は海の中の何かに付着して育ちます。

この「配偶体」を試験管などで育てる方法を、約20年前に徳島の水産試験場の先生が発表したので、行って教えてもらいその後ずっとご自分で試行錯誤されながら実行してきました。

この方法は画期的にワカメの養殖技術を向上させましたが、個人で実行しているのは全国的にも珍しく、栗山さんはワカメ養殖のパイオニアなのです!

第二回目 収穫体験2025年2月16日(日)

佳栄丸猿島のmyわかめを育てよう

昨年12月1日から2ヶ月半しか経っていないのに、ワカメの赤ちゃんは1メートルを超えるほど大きくなっていました!メカブ、茎ワカメ、ワカメが合わさって一本のワカメです。全部食べられます!

子ども達もたくさん参加してくれていて、大人も子どもも目を輝かせてワカメの収穫を楽しみました。

その後、ワカメを湯通ししてからナチュラルコープから持参した「ポン酢醤油」につけてみんなで食べました。自分たちで収穫したワカメをその場で食べる美味しさはひとしおで、みんなおかわりをしまくっていました!

収穫したワカメをお土産に満足して帰路につきました。

感想

・「将来漁師になりたい」という子がでるほど、楽しくてワクワクする体験でした。

・栗山さんのお話しは面白くて、まるで大学の先生のお話を聞いているような専門的な話しもあり、ユーモアと知性にあふれる栗山さんは、すごい!の一言です。

・初めて参加しました。実際に体験するのと、知っているだけとは大違いで、感動しました!

商品委員会 食いしん坊通信より

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