食べる・学ぶ・作る

【放射能対策委員会だより】放射能から身を守る 4 かんたん 除染方法 <畜産物編> 

シリーズ 放射性物質から からだを守る!!
シリーズ第4回目は『畜産物』について考えてみましょう。
ほーたい便り21牛ほーたい便り21鳥 ほーたい便り21豚
事故後は、原乳で50Bq/kgを超えたものや、牛肉では給食で700Bq/kgを超えたものが提供され問題になりました。
これらは高濃度の放射性セシウムを含む稲わら等の給与により起こりました。
一般的に流通している豚・鶏は輸入飼料への依存度が高く、鶏は鳥インフルエンザの感染症予防のために外界には触れない環境で育てられるのが多く、深刻な汚染の可能性は低いと考えられます。

放射性物質を減らす調理法

《茹でる》
他の食品と同様、肉もゆでると放射性物質を除去できます。煮込み料理でも、あらかじめさっと茹でその茹で汁を捨ててから新たに煮込むといいでしょう。
《漬ける》
塩漬けや味噌漬けにすると、浸透圧の関係で肉に染み込んだ放射性物質が肉汁とともに外に排出されます。

※文献によると、 焼く、揚げる、ゆでる、煮込む、の4 種類の加熱調理法を用いた検討の結果、放射性セシウム除去率は、焼く、揚げる、ゆでる、煮込む、の順に高くなり、それぞれおよそ 9、12、59 – 65、84 %となりました。
すなわち、熱水中で調理する方法が、直接高温加熱する調理法より、放射性セシウムの除去率が高い結果となりました。
また、ゆで汁、煮汁中には除去された分の放射性セシウムが移行していることから、これらを牛肉と一緒に摂取しないようにすることが、放射性セシウムの摂取をより一層低減させるためには重要であると考えられます。
(参考資料:原子力環境整備促進・資金管理センター 環境パラメータシリーズ「食品の調理・加工による放射性核種の除去率」)

たんぱく質をしっかり摂りましょう!

肉類・牛乳・乳製品などにはたんぱく質が多く含まれています。
たんぱく質は人体の全ての細胞や組織の基本的な構成物質であり老化した細胞の若返りに関与しています。
たんぱく質が不足すると、消化系・内分泌系・造血器官等の機能や有害物質に対する抵抗力が低下するので、放射性セシウムやストロンチウムの体内濃度が高くなり、さまざまな疾病の回復が遅れると考えられます。
参考「福島原発事故 放射能と栄養~白石久二雄著~」

第21号 ほーたい便り by 放射能対策委員会より