ナチュラル語り

中国・朝鮮半島をルーツに生まれた、日本独自の発酵調味料。
室町時代には庶民の間で自家醸造されていたといわれ、歴史は古い。
戦国武将にとって貴重なたんぱく源であり、江戸時代には食卓に欠かせないものとして需要が高まり、各地の味噌屋で工業的生産が始まった。
江戸のことわざに「医者に金を払うよりも味噌屋に払え」とあるように栄養価に優れ、また近年では医学的見地からもその効用が注目されている。

日本で製造されるみその原料の大豆は、中国・米国・カナダなどからの輸入が９０%近くを占める。

製造法（米みそ・麦みその場合）

大豆を蒸すか煮て潰したものに、米こうじや麦こうじ※と塩を加え混ぜ、熟成（醸造）させる。寝かせる期間は、甘みそは比較的短く、辛口みそは長い。
※こうじ･･･蒸した米や麦に種こうじを接種し、こうじ菌を繁殖・育成させたもの

熟成（醸造）の仕方の違い

・温度調整を行う・・・熟成に適正な温度を調整管理し、人為的に醸造を促進させる。
・天然醸造・・・　　　その土地の気候風土を生かし、自然にまかせゆっくり熟成させる。

出荷時の状態の違い

・出荷前に加熱処理により発酵を止める
・添加物により酵母菌を静菌する
・酵母が生きたままの「生みそ」などがある。

種類

地域性があり、各地で数百種類のみそが造られている。

麹の違い

・米みそ（日本で生産されている味噌の約80％）　大豆+米こうじ+塩
・麦みそ　　大豆+麦こうじ+塩
・豆みそ　　大豆+麹菌+塩

色

白みそ、淡色みそ、赤みそ

味わい

甘口（塩分６~７%前後)――甘辛口――辛口（塩分１２%前後）

一般に塩分量が同じ場合、大豆に対する麹の割合が高い方が甘口になる。また、熟成期間が長いほど濃い色になる。

添加物

市販品の中には、次の目的で使用されていることがある

○酵母の発育抑制（密閉包装容器の膨張を防ぐ）・・・保存料（ソルビン酸）、エタノール（アルコール）

○変色・着色防止（淡色味噌など）･･･ビタミンB1・漂白剤（亜硫酸ナトリウム）

○味の安定･･･うま味調味料(グルタミン酸ソーダ　他)

代表的な味噌の特色

◇京風白みそ　　米麹の使用量が多く、甘みが強い。熟成期間は5～20日。長期保存はできない。
◇秋田みそ　　　熟成期間が長い。米麹の割合が比較的多い。甘みと旨みが調和。
◇麦みそ　　　　農家の自家用に作られたものが多いので「田舎味噌」の別名もある。一般に麹の使用量が多い。麦独特の芳香とさらりとした甘み。
◇豆みそ　　　　愛知・岐阜・三重県で蒸して潰した大豆に麹菌をつけた味噌玉から造られる。特有の香りと濃厚な旨味と渋みがある。

保存法

開封後は空気に触れないように表面にラップをして冷蔵庫で。

▼ナチュラルコープ取扱い商品　

※値段は2016年8月現在