食べる・学ぶ・作る

中津ミートの豚舎と工場見学

中津ミート畜舎

7月17日中津ミート*の豚舎と工場に見学に伺いました。
今年の厳しい猛暑の中、私達がいただいている豚肉の豚たちは、
どんな工夫のもとで育っているのか、松下社長からお話を聞いてきました。
*神奈川県愛甲郡愛川町の自然豊かな自社農場で豚を育て、食肉加工まで一貫製造をしている。
中津ミート 松下社長

お母さん豚

年間、550頭の豚が岩手県から、良いお母さん豚かを確認する機関を経て、中津ミートにやって来る。
安全でストレス無く、妊娠期を過ごせることがポイント。
7〜9月は、妊娠が少なくなる時期のため、今年の夏は氷入りの餌で暑さを乗り切った。

仔豚生まれる

毎月約1000頭の仔豚が生まれる。
仔豚豚舎(8kg〜45kg)
窓がなく外気の影響を受けないウインドレス式で、気化熱を利用した冷暖房完備の豚舎で育てられる。

育成・肥育期

体重(45〜120kg)
土着微生物**の発酵床を定期的に攪拌しながら糞尿分解し、臭いも少ない自然豚舎で、250頭の大群飼育をしている。
土着微生物は、豚の体内に入り腸内環境を整える効果もある。
大群飼育では、集団に馴染めない豚や弱い豚も出てくる(人間社会のようだな!)ので、それらの豚だけで育てる。
この夏の日差しを遮光カーテンで遮る工夫がされていた。
**1.2mの深さのおがくず(剪定枝)のチップを敷きつめた上で飼育する。おがくずの中で乳酸菌を中心とする土着微生物を繁殖させ、この微生物が糞尿の分解を行うため、臭いがほとんど発生せず、浄化槽の必要もない。豚は床土を掘って遊んだり、食べたりすることで、土着微生物が体内に入り腸内環境を整える。

出   荷

出荷時は自動ソーターにて、適正体重(120kg)で出荷される。
出荷後は枝肉の状態で中津ミートの工場にて、美味しい肉、
ハム、ソーセージ等に加工され、私たちのもとに。
だからこそ、新鮮なままチルドの肉を美味しくいただけるということ。

工   場

中津ミート 熟成中の枝肉
工場内で温度管理の下、熟成期間を置き、ハム、ソーセージ、ベーコンの加工や、味付け肉の加工を自社で行い、1つ1つ手作業で確認しながらのパック詰めがされている。

参加委員の感想

😛 私たちは、この尊い命をいただいていることを忘れてはいけないと改めて考えさせられました。また、それに伴い中津ミートの皆さんの物つくりのこだわりと努力を、皆さんに少しでもお伝えできたらと思いました。
養豚の仕事は、365日無休で取り組まなければいけない仕事であり、豚の環境はもちろん近隣への配慮も大切で、本当に大変な仕事であると実感しました。

😆 近所の竹林の土着菌を採集して発酵させたものを利用して豚舎の臭い消しに使い、最終的には豚の糞と混ぜて堆肥を作っていました。
その堆肥を軽トラで買いに来ている農家をたくさん見かけました。
一貫して環境に配慮して行動している中津ミートってすごいな!

😀 アニマルウェルフェアの理念を取り入れ、豚のことを第一に考えた飼育方法は先進的。
松下社長の熱い想いを受け止めた訪問でした。

(食いしん坊通信vol.36 by商品委員会  2018年9月10日発行)

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