ナチュラル語り

ナチュラルコープの こだわり調味料事典(1)~みりん~

〜シンプルな調理で旨味や深い味わいが得られるのは、長い歳月をかけて造られた調味料が存在するから。ナチュラルコープは調味料にもこだわっています〜

みりんの歴史 甘いお酒として

「みりん(味醂)」が日本に誕生したのは戦国時代。当時は、甘口の高級なお酒として貴族に珍重されていたようです。

調味料として使われるようになったのは、江戸時代。砂糖よりも入手しやすい甘味料として、蒲焼のたれやそばつゆに用いられました。

苦難の時代を乗り越えて

もち米から造る〝お酒〟であるみりんは〝ぜいたく品〟として戦中・戦後の8年間、製造禁止に。

解禁後も高すぎる酒税により、蔵元の転廃業が相次ぎました。酒税がかからない「加塩みりん」が発展したのはこの時期です。

その後、酒税法が改正され、価格が下がり、一般家庭に普及するようになりました。今も本格みりんが受け継がれているのは、苦境の時代に、製造を諦めなかった人々がいたからでしょう。

現代のみりんは3種類

みりんはアルコール分、塩分の違いで

①本みりん
②発酵調味料(加塩みりん)
③みりん風調味料

に分けられます。見た目は同じですが、原料や製法が違うため、それぞれの特長を活かして使い分けましょう。

①本みりんナチュラルコープ取扱い品/三河みりん相生古式本みりん、昔仕込みりん】

三河みりん

もち米、米麴、アルコールから造られます。消臭、風味付けなどさまざまな調理効果に優れます。製法は2通り。

伝統的製法

蒸したもち米と米麴、米焼酎で、みりんもろみを仕込みます。これを糖化・熟成後、しぼり、ろ過します。熟成期間は2年。熟成させるほど甘みが増し深い味わいに。

工業的製法

戦後から行われるようになり、市販品の多くがこの製法です。加圧蒸煮や高温液化などの処理で、短期間で糖化、熟成させます(40日~60日ほど)。アルコール分はホワイトリカーなどの甲類焼酎を用います。

②発酵調味料(加塩みりん)ナチュラルコープ取扱い品/味の母

味の一醸造株式会社 味の母

もち米、米麴、アルコール、ぶどう糖等を発酵させた後、塩を加え、塩分を2%程にして飲用できなくし、酒税がない分お手頃価格です。みりんと同様に使えまが、塩分調整が必要です。

③みりん風調味料【ナチュラルコープ取扱い品/なし】

ぶどう糖や水あめにグルタミン酸などの化学調味料、香料を加え、みりんに似せた甘味料です。アルコール分は1%未満。原料・製法が全く異なるため、みりんのような調理効果はありません。

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