食品の放射能汚染、どうなってる? 最新トピック by放射能対策委員会
原発事故が起きた2011年当時と比べると、流通している食品の汚染はかなり落ち着いてきている…とみて良いと思われます。
しかし、今後も気をつけたい食材としては、野生のキノコや山菜、筍、レンコン、ジビエ、淡水魚等です。
これらは事故から10年を迎えようとする今でも東北〜関東地方を含む広範囲で、数十〜数百Bq/kgという高い汚染が見られることがあるため、引き続き注意や継続的な測定が必要です。産地の汚染状況や生育状況にあわせて注意してください。
例えば横浜市内で2020年4月に筍から、Cs134 が1Bq/kg、Cs137が19.1Bq/kg、合計20.1Bq/kg(非流通品・厚生労働省発表)検出との報告があります。しかし、横浜市内で2019年の筍からは2.1Bq/kg(非流通品・厚生労働省発表)と、生育場所によって大きく異なることがあります。
当生協では、検出限界4Bq/kgの装置で検査しているため、茨城県産レンコンのみ経過を見るため外部検査機関に測定を依頼しています。直近の検査結果では2019年にCs137のみ3.9Bq/kg(Cs134は不検出)が検出されています。
イノシシなど野生動物(非流通品)では、500Bq/kg超の高濃度のものが検出されることがあります。これら高濃度に放射性物質を含むと思われるものは、福島県だけでなく千葉県や埼玉県、さらに山梨県、長野県など広範囲で出荷制限がかかっているため、流通品は比較的安心かと思いますが、自ら調達する場合は注意が必要です。対して、野菜類は福島県においても検出限界1Bq/kgでも検出されていないデータが多いなど、産地だけで判断しないことも重要です。
放射性物質の検査結果は、公共や民間など各所で公表されているので、定期的にチェックしてみることもおすすめです。
放射能対策委員会より
ナチュラルコープヨコハマ食品放射能ガイドラインはこちらからご覧いただけます
【参考】
厚生労働省が公表した食品中の放射性物質検査結果の検索ページ http://www.radioactivity-db.info/
全国の市民放射能測定室が測定した放射性物質検査結果の検索ページ「みんなのデータサイト」https://minnanods.net/